2021年01月08日 2021年11月25日

ムチャぶり上司に1ヶ月で200CV達成しろと言われたら?

架空の設定をベースに、データベース型サイトでリード獲得をKPIに掲げてお仕事していた時に、やっていたことをまとめました。担当領域はサービスサイトのSEO&UI/UX改善のため、オウンドメディア運営であったり他の条件では当てはまらないかもしれませんが、サービスサイト改善担当になったら、こんなことをするんだなあ。ということが伝われば嬉しいです。

年始の配置換えで担当になったサイトについて、月内に200PV獲得するようオーダーが入りました。自サイトのCV数も把握していない段階で、達成可能なのか回答することもできません。

急いで月間UU数・CV数を確認すると、下記の状況がわかりました。

  • PV:80,000(UU数は60,000)
  • CV:100

どうやら12月のコアアルゴリズムアップデートでやられてしまい、検索流入数が半減してしまった様子で、流入数の低下に伴い、当然のようにCV数も低下。

運が良ければ次のコアアルゴリズムアップデートで回復するかもしれません。しかし、アップデートはたいてい3ヶ月に1度。つまり、1ヶ月以内にPVが倍増する見込みはないといえます。また、次のコアアルゴリズムアップデートで流入数が回復するか? についても、確度は高くありません。

さて、100CVのビハインド(穴)はどうやって埋めたら良いのでしょうか……。

上記の条件のみでは、いかんとも言い難く、調査したいのは山々です。しかし(適切な目標設定なのかはさておき)課せられた成果を投げ出すわけにはいきません。「目標設定がクソで出来ませんでした〜!」なんて答えた日には、あなたの信頼は地の底よりも落ちてしまいます。

まずは信頼獲得に奔走し、並行して現状把握する

配置換えで出会った上司とは、まだ信頼関係が出来上がっていません。的確に動いていることをお見せしたいところですね。

スピーディーに実施できる施策を仕込み、以降に活かせるデータを取り、

  • なぜ未達だったのか
  • どこを改善したら(理論上)達成可能なのか
  • いつまでに改善できるのか

冷静に理由を述べ、信頼を勝ち取る必要があります。

短期的な戦略を検討し、上司に説明しましょう

  • 戦略を決める
  • KPIはどこだ
  • 変数はどれだ
  • 変数の改善方法はどれだ
  • 使えるマネーとリソースはどの程度あるか
  • どの戦術から注力するか決める
  • 施策に優先度をつけスケジューリング
  • 施策実施可能レベルの資料作成
  • 実施
  • 検証
  • 並行して現状分析

施策の優先順位を決める

ICEスコア

Impactインパクト × confidence確度 × Ease実装容易度

で優先度を出し、施策実施のスケジュールを立てましょう。

施策を検証できるようにする

同時期に施策を実施する場合、前後比較での効果検証が難しくなります(どの施策が効いているのかよくわからないけど、トータル的に改善した……というような考察になってしまう)。テストごとの結果が見えるABテストも、同一導線上で複数実施してしまうと、検証ができない事態に陥ります。

厳密には、ABテスト一本、前後比較一本、接客ツール施策一本、のように実施したいところですが……、今回は急いでます。

「どの施策が効いているのかよくわからないけど、トータル的に改善した」で構わないのでガンガンABテストを回しちゃいましょう……。※ゆるめにテストするとはいえ、同一ディレクトリでのテストはダメだよ〜。

短期施策を回せるだけ回してからが、本当の戦いです。
短期施策が検証待ちのフェーズに入ったら、現状分析を行います。

現状分析とは

Webサイトの健康診断みたいなものです。ダイエットするときに体重計に乗るみたいに、現状を把握して、おおまかな戦略を練ります。

なぜその戦略を立てたのか? 理由を補強するために必要なデータを出すことが現状分析の目的です。

リソースもキャッシュもないから、即時性を求める施策は難しい。プレスリリースにつながる記事を仕込むことに注力する。露出量が◯◯◯程度見込まれるため、一時的にPVが◯◯◯程度増加。CVR1.5%を維持できた場合、一時的にCV数が◯件増加する。
プレスリリース記事は他社メディアやSNSで引用されやすいため、以降も一定の流入が見込める。
アルゴリズム変動の影響を薄め、1年後に安定的な流入が確保できる記事群を目指す。

現状分析に欲しいデータをリスト化する

ここからは実務的なお話。自身の目でサイトを確認して、気になったデータをリスト化してみましょう。

基本データ

どのサイトでも共通して必要となる情報は、ユーザーデモグラフィックです。

  • 男女比
  • 年代
  • アクセス時間帯
  • デバイスと比率

については、どのサイトでも必ずチェックしたほうが良いでしょう。

ペルソナとの差、流入ユーザーとCVユーザーの差、CV=リード獲得の場合は、有効リードとの差も確認しておきたいですね。話が長くなりそうなので、今回は割愛します。

チャネル別のデータ

また、どのチャネルが寄与しているのか知るために、チャネル別の流入数、CVRも確認しておきたいですね。

  • チャネル別流入数
  • チャネル別CVR

各データを時間軸で比較することも忘れずに

  • 前月比
  • 昨対比

前月比で一喜一憂するまえに、業界内のトレンドの影響も踏まえて、昨対比で確認しましょう。

SEOの指標となりがちな、オーガニック流入数については、アルゴリズムの影響や記事の更新数も影響があります。年間のデータ、業界トレンド、実施施策、アルゴリズムをまとめて見ることができるグラフがあると、冷静に判断できるようになります。

分析前にあるといいもの

サイトの全容を把握し、ディレクトリごとに分析する際にあると便利です。

  • ディレクトリマップ
  • ハイレベルサイトマップ

分析結果をまとめる

社内的な資料でしたら、見た目にこだわる必要はありませんが、自身も立ち返れるように、短期戦略、データ、中長期戦略を網羅的にまとめた資料を作っておきましょう。

短期施策の振り返り、か〜ら〜の、ネクストアクション

施策の結果が出るまでの間に、現状分析を実施していたことを忘れてはなりません。月末です! そう、結果を検証する日がやってきました。

目標値に達したかチェック

200CV達成していたら言うことなしですが、達成できなかった時こそ、信頼を勝ち取るチャンス。やっとこさデータドリブンマーケティングへの道が開ました。

各施策実施前と実施後の数値を出し、KPIにどのような影響を与えたかをチェックします。
ABテストは、アタリ施策と大ハズレ施策で分けておくと、今後の施策立案時に役に立ちます。※変化なし施策は、検証しても示唆を得られることはほぼないため検証対象外。

定量的な結果から導き出したネクストアクションをもとに、直近1ヶ月の試作案と実施スケジュールをお出しできたらGood!

ムチャぶりも活かせるWebマーケターになって、上司の信頼も実績も勝ち取っちゃいましょう。

おわりに

デザイナー上がりで使えない私に、Webマーケティングのいろはを教えてくださった諸先輩の皆様、心底ありがとうございました。

突然Webマーケ業界に足を突っ込んじゃった! という方は、まずは共通言語(業界用語)のインプットに励むと幸せになれるんじゃないかと思います。

昨年末、突然SNS広告界隈に足を突っ込んだ私も、やっぱり用語のインプットからはじめました。業界それぞれカラーがありますね。

それでは!

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