子どもと美術館に行けるようになるのは何歳から?
次に日本に来るのがいつかわからない展示も多い美術展。
どうしても生で見たい作品があるのだけど、子どもと一緒に行けるもの?
お子さんが美術館にいけるようになるのはいつ頃なのか? について真剣に考えてみました。参考になれば幸いです。
子連れ美術館は、ルールを守れるお年頃から
実は、美術館に年齢制限はありません。
しかし、美術館には「飲食禁止、走らない、作品には触らない、大きな声は出さない」などのマナーがあります。例えば、「鑑賞時に泣き出してしまい、周囲のお客様に迷惑がかかる場合は、一時退出する」など、親も配慮する必要があります。
ですので、ルールを守れるお年頃になってからの鑑賞が安心です。具体的には、4歳位が妥当ではないかと思いました。
ルールは、否定形ではなくやってほしいことを伝える
よく言われることですが「走らない、触らない、大きな声は出さない」のような否定形ではなく、
- (人がたくさんいるから)ゆっくりと歩こうね
- (作品が長持ちするように)見るだけにしようね
- (みんながゆっくり見れるように)天使の声でおしゃべりしようね
- 赤い線の内側に入らないようにね
のように、事前に説明できると良いですね。
こども的に美術館ってどうなん?
退屈を持てあますと、わがままを言いだすのが子どもというもの。
娘が、いわゆる「西洋美術」を見に行けるようになったのは小学校一年生になってからでした。
娘の閲覧歴
年齢 | ジャンル | 展示 | 場所 |
---|---|---|---|
2歳半 | アニメ・映画 | ジブリあれこれ | 三鷹の森ジブリ美術館 |
2歳半 | 現代美術 | ワンダフル ワールド | 東京都現代美術館 |
4歳 | 現代美術 | 横浜トリエンナーレ | 横浜美術館他 |
5歳 | 漫画・オブジェ | – | 藤子・F・不二雄ミュージアム |
5歳 | 現代美術 | THE ドラえもん展 | 森美術館 |
6歳 | 大型インスタレーション | チームラボ ボーダレス | お台場 |
6歳 | 西洋美術 | フェルメール展 | 上野の森美術館 |
6歳 | 西洋美術 | ムンク展 | 東京都美術館 |
娘いわく、ムンク展はとても面白かったそうです。
絵が有名なこと。
展示がムンクの人生に焦点を当てた構成になっていたこと。
そして、詳しい知識や説明がなくても、音声ガイドでフォローしてもらえたことが大きかったのでは? と思います。
- るこ
- 中でも、ムンクは絵を子どものように可愛がっていて、雪の中に並べていたエピソードが、印象に残ったようでした。
同じ時期に見たフェルメール展は、印象に残らなかったようです。
わたし自身がフェルメールよりムンクの方が好きだったので、もしかすると、親が楽しんでるほうがいいのかなー。
- るこ
- そうそう、娘は油絵の匂いが非常に苦手で、現代美術系は新しいからか?匂いがするため、ゆっくり見れませんでした……
音声ガイドは借りるべし!
音声ガイドは借りられるなら、ぜひ借りましょう。
説明文が読めなくても理解できますし、会話が弾みます。
質問攻めにされても困らずにすみますので、幸せになれますよー。
- るこ
- 音声ガイドの楽しさを知ってからというもの、一人で美術館に行っても借りちゃいます。
はじめての本格的な美術館は、現代美術やインスタレーションなど体験型が安心
デビュー戦は、ほとんどの方がジブリや藤子不二雄ミュージアムなんじゃないかなあ……と思いますが、お子様向け・アニメ系からの脱脚の第一歩におススメなのは、
トリエンナーレなどの大型イベント。チームラボのような大型インスタレーションもおススメです。初台のICCも良さげ。
体験型・空間没入系で、比較的騒がしいため、はじめての美術館体験としてはピッタリ。
ただし、インスタレーション系になれてしまうと、触っていい展示があり「こないだは触ってよかった、今回はダメだった」と、混乱してしまうことがありました。
- るこ
- 事前に説明できるように、親も気を配りたいところです。
こどもOKの日があらかじめ決まっている美術館も
森美術館では、ファミリーアワーと称して、会館前の美術館を貸し切り、0〜6歳のお子様専用の時間帯をもうけています。
申し込み制のため、しっかりチェックしておく必要がありますが、気兼ねなく鑑賞できる時間帯があるのは、ありがたいですね!
森美術館:おやこでアート ファミリーアワー
おわりに
シーンと静まりかえった美術館は、どうしても敷居が高く感じるもの。
そんな場所で、子どもがぐずってしまったら? ワガママを言いだしたら? 大声で叱らなくてはいけなくなったら?
と思うと、どうしても足が遠のいてしまいます。
わたし自身、すっかりご無沙汰になり、娘が小学生になったことで、少しずつなら足を運べるようになったところです。
小さな頃から、様々な時代の表現・時代、人種、国の違いによる価値観に触れることができたら、物の見方が柔軟になるのでは? と考えている節があり、親子共々楽しむことができたらいいなあと思っています。
それでは〜!